メタ認知

学習方略(ストラテジー)はさまざま考案されていますが、どのストラテジーが合っているかは人によります。そこで、学習者は自分を客観的に分析し、ストラテジーの選択や効果検証をおこなう必要があります。このような一段上から自分を捉えることをメタ認知と言います。

メタ認知は以下の構成をとっています:

 

1. プランニング
目標設定や計画立案。学習環境を整えることも含まれます。

 

2. モニタリング
理解度を確認しながらの学習、必要な情報への集中、モチベーションの維持です。

 

3. 問題解決
正解の推測や、別な言い回しの利用、情報収集です。

 

4. 評価
計画やストラテジーは正しかったのか、達成度の評価です。

 

以上の4つはメタ認知プロセスとして循環して機能します。目標をたて(プランニング)、学習状況を確認しながら課題をクリアし(モニタリング・問題解決)、計画通り進んだか確認(評価)するのです。

 

メタ認知プロセスは言語習得の認知プロセスの活性化にも役立ちます。例えばプランニングは話す内容を考えたりするリハーサルになり、中間言語に基づいた仮説を立てることになります。つまり、「理解」に働きかけるわけです。

モニタリング・問題解決では実際にスピーキング等をおこないながらになるため、中間言語の検証による理解→内在化につながります。

そして、評価では中間言語の再構築つまり統合プロセスとなり、知識の「穴」の発見→インプット時の気づきへと進みます。

 

メタ認知プロセスと言語習得の認知プロセスは強い相関があるのです。