誤答分析

日本人にとって英語学習は難しい。これは言語間の距離で説明ができます。ただ、言語間の距離が近い=英語の習熟に有利な学習者でも、日本人でも同様に起こるミスというのがあります。

 

たとえば、過去形の「ed」。「start」を過去形にすると「started」ですが、「go」の過去形は「went」です。ところが、過去形の基本的なルールとして語尾に「ed」をつける、と覚えた学習者はついつい「goed」というミスをやってしまいます。このようなミスは日本人に限らず様々な国籍の学習者に見られます。

 

これは言語間の距離とは関係なく発生する「過度の一般化」と呼ばれる現象です。

 

また、誤答をさらに分析すると、不注意や疲労による「間違い」(mistake)と、知識不足によって繰り返される「誤り」(error)もまた異なる性質をもちます。

 

後者の「誤り」こそ、学習者が注意をむけるべきこととして発展したのは「誤答分析」です。学習者の習熟レベルを判定するには、「間違い」が混在する中からより正確に「誤り」を特定し、その後の学習に活かすのです。

 

このように、学習者の失敗を分析することも第二言語学習の本質をつかむのに役立つわけですね。