インプットの役割

英語の習得において、インプットは必ず必要です。第二言語習得の認知プロセスを簡略化すると下記のようになります:

インプット

中間言語

アウトプット

 

そして、気づき→理解→内在化がおこなわれる中でどんどん情報は抜けていってしまいます。

インプットの量よりも中間言語の量は少なくなる。

さらに、アウトプットは中間言語からおこなわれますが、すべての中間言語をアウトプットできるわけではないため、中間言語>アウトプットとなります。つまりこういうこと:

インプット>中間言語>アウトプット

 

認知プロセスが完了するまでにインプットした情報は抜け落ちてしまうため、さらに多くのインプットでカバーしなければならないということです。

 

逆に言えば、すべてはインプットから始まるということで、膨大なインプットによってのみ、はじめて第二言語習得というゴールが近づきます。

 

また、インプットは正解=学習対象である言語そのものです。つまり、構築した中間言語がどのくらい正しいのか判定するための模範解答となります。そして、インプットは脳内に英語回路をつくりだす役割もあります。これは「予測文法」と呼ばれ、決まった文脈や状況において、次にくる英語を予測することができるようになります。

 

このように、インプットは言語習得のスタートであり、模範解答であり、予測能力を身につけるための訓練でもあるのです。