質の高いインプット

英語の習得は、第二言語習得の認知プロセス(気づき→理解→内在化→統合)をいかにスムーズにおこなえるかにかかっています。そこで、認知プロセスの効率化にとってどのようなインプットが必要になるのか考えてみましょう。

 

1) 気づき
気づきを喚起するために、学習者の注意を引きつけることがポイントになります。いろんな方法はありますが、まとまった文章を読む前に、基本となる文法や語彙などを記憶しておくことで、文章を読んでいても学習対象の文法に注意が向かいます。

要は、大量のインプットをおこなう際の事前準備ですね。

 

2) 理解・内在化
気づきの次は理解ですが、理解には浅い理解と深い理解があります。浅い理解は意味だけを理解すること。深い理解は形式や機能も理解することです。

形式(どんな形で)、意味(どんな意味で)、機能(どんな場面で)が同時に処理されるようインプットの質を高めるのです。

これは、具体的には単語を覚える際に例文や関連する英文記事を読むというメソッドで対応できます。実践的な知識は形式、意味、機能を含むからです。また、英語ネイティブとの英会話やメール交換によって誤用を指摘してもらうことも理解・内在化への効率的なインプットになります。

 

3) 統合
統合はインプットした情報を長期記憶にとどめ、アウトプットできるように自動化していくプロセスです。短期記憶から長期記憶へ移す際に必要になることを考えれば良いでしょう。答えは「反復」です。短期記憶されたものを何回も繰り返すことで長期記憶へと移されるのです。

 

上記を意識しうまくインプットに組み込むことができれば、質の高いインプットになるでしょう。