5つの言語学習メソッド

言語学習のメソッドについて調べていると、複数のメソッドを簡潔にまとめられている記事を見つけました。そちらを参考に5つのメソッドを紹介してみます。

 

1)ボキャブラリーベーストアプローチ

プレーヤー:

ロゼッタストーン等の言語学習ソフトウェア

メソッド:

語彙力をベースにしたアプローチ。子どもが言語を習得する過程を再現。母国語と学習対象の言語を、写真やオブジェクトをつかって紐付ける。いかに語彙を増やすかという点に集中していて、文法はそれほど重視されない。


長所:

学習をスタートして間もなくは語彙力が伸びやすい。写真をつかって同じ言葉を繰り返し学習することで、語彙力の強化に効果を発揮。


短所:

学習する言葉はしばしば実践で使えない。文法は後回し。

 

2)ダブルトランスレーション


プレーヤー:

1900年以前の言語学習者向け


メソッド:

ステップ1: 学習対象の言語で書かれた本を入手
ステップ2: 辞書を入手
ステップ3: 辞書をつかって翻訳
ステップ4: 辞書をつかって翻訳した内容をもう一度学習対象の言語に翻訳
ステップ5: 原文と比較して修正

長所:

リスニング/スピーキングが不要な学習者には効率的。

短所:

学習方法として難易度が高い。リスニング/スピーキングは無視。辞書の正確さに左右される。

 

3)グラマーベーストアプローチ

プレーヤー:

独学者向けのテキスト

メソッド:

教科書に多く、文法を理解するための必要最低限の語彙力強化が最初。文法を集中的に学習するなかで自然と語彙が増えるという考え方。リーディング/ライティングに力を入れる。

長所:

一度文法が身につけば、新しい文法の習得が容易。

短所:

文法の暗記が繰り返される。とくに最初は退屈。語彙力が乏しい状態が続く。

 

4)コミュニケーションアプローチ

プレーヤー:

英会話スクール

メソッド:

クラスでグループをつくっての学習。テーマに沿った語彙と文法を学びながらリーディング/リスニングおよびライティング/スピーキングを繰り返す。

長所:

学習者にあわせて調整が効きやすい。グループ全体の能力が一定水準に到達しやすい。

短所:

グループの平均を伸ばすことに注力しやすいため、学習のテンポが遅い。

 

5)イマージョンメソッド

プレーヤー:

バックパッカー/専門の学校

メソッド:

ステップ1: 外国へ行く
ステップ2: 現地の人とコミュニケーションをとる。絵をかいて説明したり苦戦する状況に飛び込む。映画館へ行ったり、テレビを見たり、ラジオを聞いたり現地の言葉に多く触れる
ステップ3: 学習対象の言語しかつかえない人と仲良くなる(恋人/友人)

長所:

勉強は強制されない。ある程度の語彙力をつけて挑めばより効果的。自然と学習対象言語に多く触れる。

短所:

勇気が必要。困難な状況に追い込まれることが多い。リーディングの学習は遅れがち。

 

まとめは以上です。学習者の目的や状況にあわせた適切な学習方法の選択や組み合わせがありそうですね。それぞれのメソッドでもさらに細分化していくでしょうし、体系的にまとめていきたいと思います。

 

参考:
https://matadornetwork.com/abroad/the-5-ways-we-learn-languages-and-which-style-is-right-for-you/